ヴェルサイユ宮殿に比べればはるかにこじんまりとした建物の中には、マリー・アントワネットの寝室や彼女が使った食器などが展示されている。確かに、あんな荘厳なベルサイユ宮殿の中で厳しいしきたりに縛られ大勢の人に囲まれて暮らすよりは居心地は良さそうではあるが、華やかな彼女のイメージからすると意外と質素。 庭園も、ベルサイユ宮殿の幾何学模様に整備された人工的なフランス式庭園とは対照的な、小川が流れる田園風のイギリス式庭園。 庭園の中には、古代風の建物や田舎屋などが点在している。愛の神殿と呼ばれる東屋。 マリー・アントワネットとフェルゼンの密会を見守ったに違いないキューピット像。 マリー・アントワネットの村里と名づけらた田舎屋。水車小屋や酪農小屋などがあり、彼女は従者たちと田舎生活の真似事をして遊んでいたそうだ。このあまりに絵のような風景は、まさにディズニー・ランド。 パンフレットによれば、ルイ14世が建てた男性的なインスピレーションによるベルサイユ宮殿とのコントラストが見所だそうだが、確かに同じように莫大なお金を浪費しながらも、他人に豪華さを誇示するというより、いかに自分にとって居心地の良い空間を作り上げるかにこだわるというのは、女性的な発想かもしれない。 ところで、ベルサイユといえばバラ、でもベルサイユ宮殿の庭にはなくて、あったのはプチトリアノンの庭。 パリ市内からRER郊外線C線で30分、ヴェルサイユ・リヴゴーシュ下車、徒歩8分。
by MadameSanma
| 2007-05-18 05:29
| パリ
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