パリで一番美味しいガレット Galette des Rois

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クリスマスが終わってブッシュ・ド・ノエルが姿を消すや、それに代わってパン屋さんやケーキ屋さんの店先に現れるのが、ガレット・デ・ロワ、王様のガレット。パイ生地の中に、アーモンド・クリームが入ったケーキで、1月6日の公現祭(幼子キリストのもとに東方の三賢人が訪れ礼拝したことを記念するキリスト教のおまつり)に食べるフランスの伝統的なお菓子。

中に、陶器でできた小さな人形が1個だけ入っていて、その人形に当たった人は、今年一年の幸福が約束されて、一座の王様・女王様になる。フランス人にとっては、子供時代の家族の思い出に結びつく新年の恒例行事で、みんなで一つのケーキを分け合うところなど、日本で言えば鏡開きみたいなものかしら。ズルする人がいないように、家族の中で一番幼い子がテーブルの下にもぐって、お母さんが切り分けたケーキを誰に配るかを指示するそうな。

子供時代の思い出と結びつく大切なケーキだけに、いかに美味しいガレットを選ぶかは重大事。ということで、2007年、パリで一番美味しいガレットにダントツで選ばれたのが、13区にあるパン・エ・パッションというパン屋さん。
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パリもはずれに近いところにあり、店構えも地味な街角の普通のパン屋さんなのだが、店内には、ガレットのほかに、サブレでもコンクールで優勝したときの賞状が飾ってあって、店名の通りパッションが感じられるお店。がむしゃら系のお母さんが、ウロウロする息子を叱りながら店を切り盛りしていて、この親子の後ろには、きっと寡黙な職人気質のお父さんがいるのだろうなと想像しちゃう。

家に持ち帰ってさっそく味見してみたら、いやー、本当に美味しい!!まずパイ生地がとってもサクサクで風味があって、でも決してバタバタと油っぽくなくて、それでいてパサパサもしていなくて、こんな美味しいパイ生地はめったにお目にかかれない。中に入っているフランジパンと呼ばれるアーモンド・クリームも甘すぎず、パイ生地との量のバランスも良くて、これはいくらでも食べられちゃいそう。2人用の一番小さいガレットを買ったのだが、もっと大きいのを買えばよかったと後悔。

しかも、中に入っていたフェーヴと呼ばれる陶器の人形が可愛い。写真では見えにくいけど、足元に小さな黒いワンコもいるのよ。
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一説によれば、もともとこのフェーヴは、食べられるもので作られていたが、王様になると一座の皆に奢らなければならないため、フェーヴがあたってもそのまま食べちゃって知らん顔する人がいたことから、19世紀末に陶器のフェーヴに変わったそうな。かつては魚や素朴な人形が主だったが、最近になって、このフェーヴに凝るお店が増えて、有名クリエーターがデザインしたフェーヴや、ペンダントや指輪などのアクセサリー系フェーヴ、パティシエの姿を刻んだフェーヴなどが登場。当然コレクター・アイテムで、交換会も開かれている。

さて我が家の今年の王様は?
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Pain et Passion : 117 Av.d'Italie 75013
最寄の地下鉄駅:Maison blanche
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by MadameSanma | 2008-01-07 17:09 | グルメ
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