カテゴリ:パリ( 94 )

中世の城壁跡めぐり 左岸

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愛読書の宮下先生の「パリ歴史探偵術」を持って、セーヌ左岸の中世の城壁跡を歩いてみた。ヨーロッパの中世都市には外敵から守るための城壁は付き物で、パリも12世紀にフィリップ二世オーギュストが城壁を作った。

城壁の全長は5400メートル。その当時のパリは、西はルーブル美術館、東はマレー地区のサン・ポール、北はポンピドゥー・センター、南はパンテオンあたりまでで、パリ発祥の地であるシテ島から東西南北どちらに向かって歩いても10分ほどで城壁に突き当たってしまうほどの広さだったそうな。ルーブル美術館も、もとはフィリップ・オーギュストが作った城塞で、城壁沿いに建っていた。

出発点は、ポン・ヌッフ。左岸の城壁は、造幣局の建物があるあたりから始まっていたらしい。造幣局は、貨幣博物館になっていて、中の売店ではキティちゃん金貨が買える。「12世紀にわたり強い貨幣を作ってきた」という造幣局の垂れ幕。
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造幣局脇のゲネゴー通りから、マゼリーヌ通りへ。セーヌ川からフランス学士院の裏を通ってカルチエ・ラタンのオデオンまで続く道で、もともとは城壁の外側に作られた掘割だった場所。
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途中に、ロベスピエールやダントン、オスカー・ワイルドが通ったカフェの「プロコープ」がある。
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その正面は、もとコメディー・フランセーズだった場所。
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マゼリーヌ通りは、オデオンでサンジェルマン大通を渡って、ムッシュ・ル・プランス通りとなる。通りの脇には階段が何箇所かあり、この通りが掘割の土手だったことを示しているそうな。
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ムッシュ・ル・プランス通りは、やがてリュクサンブール公園の脇で、サン・ミッシェル大通りと交差する。その先で交わるサン・ジャック通りは、ソルボンヌの建物がある通りで、かつてはカルチエ・ラタンのメイン・ストリートだったらしい。
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その先の道は、名前もそのままサン・ジャックの掘割通り。その途中にあるエストラパード広場は、緑の木陰と噴水が静かで穏やかな憩いの場所であるが、かつては、罪を犯した兵士を吊り落としの刑に処した場所だったそうな。
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この道にはソルボンヌの文明講座が開かれる建物があるので、日本人留学生にはなじみの場所。横道からは、パンテオンが見える。
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パンテオンの裏にあるのは、パリでも有数のエリート高校リセ・アンリ・キャートル。
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そのまま道なりに歩いていくと、市場通りで有名なムフタール通りにたどり着く。パンテオンとムフタール通りがこんなに近いなんて、今まで気付かなかった。
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ここでちょっとお休み。
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ムフタール通りに続くコントレスカルプ広場は、ヘミングウェイが通ったことで有名。
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ヘミングウェイは、広場近くのカルディナル・レモワーヌ通りにあるこの建物の4階に住んでいた。
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カルディナル・レモワーヌ通りが、かつてサン・ヴィクトワール掘割通りと呼ばれていたことを示す看板。
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このあたりには、今も12世紀のフィリップ・オーギュストの城壁が残っているところが多く、写真は、カルディナル・レモワーヌ通りから右に入ったクローヴィス通りにある城壁。
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そのままカルディナル・レモワーヌ通りをセーヌに向かって下っていくと、トゥルネル河岸に出る。その角にあるのがレストラン「トゥール・ダルジャン」。
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トゥルネル河岸のブキニスト。
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対岸はサン・ルイ島。もっとも中世には、まだサン・ルイ島はなかったそうな。
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左岸の城壁跡めぐりは、ここでおしまい。でも、ここまで来たら、そばにあるアラブ世界研究所の屋上に登って、ノートルダムのきれいな後姿を見物しましょう。
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ちなみに、サン・ルイ島を経て右岸にわたり、サンス館の裏の通りにある今はシャルルマーニュ高校の運動場にも、フィリップ・オーギュストの城壁が残っている。右側の少し丸みを帯びた部分は塔。
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by MadameSanma | 2008-08-28 16:00 | パリ

パリ解放

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8月25日は、第二次世界大戦でドイツ軍の占領下にあったパリに、自由フランス軍のルクレール将軍が入城し、ドイツ軍の司令官が降伏して、パリが解放された日。

日本でも終戦記念日前後にはよく戦争映画をテレビで放映するけれど、フランスのテレビも同じらしく、ルネ・クレマン監督の「パリは燃えているか」を見る。ノルマンディー上陸後、連合軍がパリへ迫る中、パリ市内でレジスタンスが蜂起してルクレール将軍が入城するまでを、当時のニュース映像を交えてドキュメンタリー・タッチで描いた名作。コンコルド広場やリュクサンブール公園でも激しい市街戦が行われたらしい。ヒトラーは、パリの主要な建物に爆弾をしかけて爆破することを命じたけれど、パリのドイツ軍司令官は、パリを破壊することを望まず、最後まで爆破命令を下そうとせず、映画の中では、かなり好意的に描かれていたのが印象的。

パリ市内のあちこちの街角には、戦争中にドイツ軍に殺された兵士やレジスタンスの闘士の名前を刻んだ記念碑があって、まめに花が添えられている。
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by MadameSanma | 2008-08-27 17:11 | パリ

マルヌ川のガンゲット シェ・ジェジェーヌ

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ガンゲットは、19世紀に流行った居酒屋兼ダンスホール。当時、パリ市内でお酒を飲むと税金がかかったが、市外だと無税で飲めたので、ちょうどパリ郊外への鉄道の発展と重なって、市外のセーヌ川やマルヌ川沿いにあるガンゲットは、日曜日になるとパリ市民でにぎわったそうな。シェ・ジェジェーヌは、その当時から続くマルヌ川沿いのガンゲットのひとつ。

どこかレトロな遊園地のレストラン風で、週末には今もダンスパーティーが開かれる。店内の看板には、「ジェジェーヌは、石器時代から美味しいマンモス料理で評判のレストランだった」とか「美女と美味しい料理の間で大いに悩むべし」とか色々書いてある。
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名物は、白ワインやビールに良く合う小魚のフライ。この日はあいにくの曇り空だったけど、川沿いのテラスは晴れた夏の夕方ならきっと気持ち良くて、いくらでも飲めてしまうかもしれない。
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周辺は、今では高級住宅地。
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パリのリヨン駅からRERーA2号線で15分ほどのJoinville le Pont下車。
Chez Gegene : 162 quai de Polangis
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by MadameSanma | 2008-08-22 15:58 | パリ

フランス・ミニアチュール France Miniature

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ヴェルサイユ宮殿の横にそびえるエッフェル塔。フランス・ミニアチュールは、フランス各地の有名な建造物を一度に見物できるミニチュア・パーク。日本で言えば、東武ワールドスクエアーみたいなところだけど、ワールドじゃなくてフランス一国だけこれだけ多様な歴史建造物を集められるところが、さすがフランス!100ヶ所以上の建物が紹介されている。

アンヴァリッド。
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モン・サン・ミッシェル
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以前のブログで紹介したナンシーのスタニスラス広場や、
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ボーヌの施療院も。
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フランス南西部にあるコンクは、是非行ってみたいロマネスクな村。まだまだ行ってみたいところがいっぱいあるなぁ。
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ミニチュアの建物の間をTGVや地方特急が走り、トンネルや鉄橋もあって楽しい。
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全体に少し古びた感じがのどかな公園。パリのモンパルス駅から郊外線でLa Verriere
下車。バスで10分。モンパルナス駅で、電車+バス+入場料込みのお得なパスを売っている。
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by MadameSanma | 2008-08-22 15:26 | パリ

最新モード? koneta

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フランスでは最近、路上で立ち往生したときのための赤い三角停止版と黄色い安全ベストを車内に常備することが義務付けられたのだけど、そのための政府広報に登場したのがデザイナーのカール・ラガーフェルド。黒い色しか着ないことで有名なこだわり男(デザイナーだから当然か)のラガーフェルドが黄色いベストを着て 「これは黄色いし、ダサイ。どんな服装にも合わない。でも、あなたの命を救ってくれるかもしれない」とのたまうポスター。
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by MadameSanma | 2008-08-20 15:06 | パリ

縁日

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ルーブル美術館とシャンゼリゼ通りを結ぶ優雅なチュイルリー公園内に、毎夏登場する移動遊園地。一夜にして突然そびえたつ巨大な遊具は、安全性がちょっと不安な気がするけれど。。。一番人気は、大観覧車。

そのほか、お化け屋敷もあれば、
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射的もあるし、
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絶叫系マシーンもいくつか。これはバンジージャンプ風のマシーン。
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水しぶきが涼しげなミニ・ジェットコースター。
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駄菓子屋さん、
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なつかしのリンゴ飴。
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そして、もちろん綿菓子も。
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by MadameSanma | 2008-08-16 15:27 | パリ

モスクでハマム sanpo

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最近、高級スパなどでも人気のハマム。古代ローマの公衆浴場に起源を持つ蒸し風呂で、パリにも何ヶ所かあるのだが、その中でも一番有名なパリのモスク内のハマムで初体験。

月水土の終日と金の午後が女性専用。お菓子売り場の後ろにある小さな入り口から入り、番台で料金を払うと、もうそこはマッサージや垢すり用の部屋で、順番待ちの女性たちが半裸で横たわっている。その奥の右手に更衣室があり、その向こうがハマム。迷路のようにいくつか部屋があり、奥に行くほど暑くなる。蒸し風呂といっても、蒸気がムンムンというわけではなく、薄く霞がかかったような柔らかい蒸気が肌に心地よい。ほんのり暖かい大理石の台の上に横たわっていると、いつの間にか滝のように汗が流れてくる。

大衆的なハマムなので、豪華ではないし、更衣室も市民プールの更衣室みたいで味気ないが、ハマム内は大理石の床やモザイクのタイルがそれなりの雰囲気。

ハマム⇒垢すり⇒マッサージというのが基本のコース。でもハマムだけの入場も可能。入り口で売っているサボン・ノワールと呼ばれる練り石鹸を体に塗ってたっぷり汗をかけば、垢すりをしてもらわなくても、ちょっとなでるだけでポロポロと垢が落ちて、びっくり。毎日ちゃんとお風呂に入っているのになぁ。

水着は必携。タオル、ゴム草履、石鹸&シャンプー、ブラシ、それらを入れてハマム内を持ち歩くビニール袋は持っていったほうが無難。ただしシャンプーは禁止という話もあるので、シャンプーする場合はこっそりと。更衣室には有料のドライヤーもあるが、私が行った時には故障していた。

さっぱりしたあとは、モスクのサロン・ド・テで、ミントティー。

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パリのモスクは、もちろん何よりもまずイスラム教の礼拝所であるが、ハマムのほかに、オリーブやイチジクの木が緑の陰を落とすサロン・ド・テや、タジンやクスクスを食べられるレストラン、オリエンタル雑貨の店などもそろっていて、誰でも入れる。

Mosquee de Paris : 39 rue Geoffroy St Hilaire 75005
最寄の地下鉄:Censier Daubenton
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by MadameSanma | 2008-08-14 16:01 | パリ

廃駅カフェ・バー Fleche d'or sanpo

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「ガイドブックに載っていないパリ案内」という自己矛盾なタイトルのガイドブックで見つけたカフェ・バーのフレッシュ・ドール(黄金の矢)。パリ20区にある今は廃線となったかつてのパリ環状線の駅の建物を利用して、若手アーチストに活動の場を与えることを目的としたスペースで、パリのトレンディー・スポットの一つ。

今は使われなくなって雑草に覆われた駅のホームと線路を見下ろすガラス張りのテラスがレストラン・スペース。
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空調ダクトがむき出しの高い天井と真っ赤なソファーの組み合わせが、パリというよりロンドン風?
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かつての駅のホームは、猫ちゃんの遊び場。
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お食事メニューは、それそれ国名がついた多国籍?料理で、私が食べたのは、エビのグリルやムール貝のマリネ、オムレツ、チョリソー、サラダの盛り合わせの「スペイン」。なかなか美味。
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ムッシュが食べたのは、キノコとバジリコのペンネの「イタリア」。
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かつての駅構内は入場無料のライブ会場で、この日は、ガンガンのロック・コンサートで盛り上がっていた。

パリも、19区や20区になると、中心部とはちょっと違ってどこかのんびりとした雰囲気。近所の猫横丁。
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不思議な落書きが残る路地。
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1920年代にたくさん作られたレンガの外装が素敵な公団アパート。
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この近くで生まれたエディット・ピアフの記念碑。
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Fleche d'or : 102 bis rue de Bagnolet 75020
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by MadameSanma | 2008-08-03 15:07 | パリ

パンテオン界隈

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カルチェ・ラテンにあるフランスの偉人をまつるパンテオンは、フランス新古典主義を代表する建物。

でもパンテオン見学前にまずは腹ごしらえ?のランチ。日本にも進出済みのコスト・パフォーマンスの良さで人気のビストロ、ル・プレ・ヴェールで。前菜は、イワシのエスカベーシュ。
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メインは、トロトロに柔らかい子豚のクリーム・ソース。
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デザートは、アプリコットのコンポートとナスのアイスクリーム?!
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パンテオンは、もともと18世紀にパリの守護聖人である聖ジュヌヴィエーブのために建てられた教会であったが、革命期に俗化されてフランスの偉人を祀る墓所となったそうな。
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フーコが、地球が自転していることを証明するために初めて振り子を吊るして公開実験を行ったのが、このパンテオンの大ドーム。
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パンテオンの地下墓所に眠るのは、ディドロ、ルソー、ユーゴ、ゾラ、デュマ、マルローなどなど。写真は、キュリー夫人のお墓。
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パンテオンの隣にある15世紀のサン・テチエンヌ・デュ・モン教会にも、パスカルやラシーヌのお墓がある。
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さて、早くもオヤツの時間となり、パンテオン近くの横丁にあるサロン・ド・テのサロン・デュ・パンテオンへ。カトリーヌ・ドヌーブが内装デザインを担当したというお洒落な店内は、広々としてテラスから差し込む光も明るいとても居心地の良い空間。
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チョコとノワゼットのケーキ。奥に見えるのは柑橘類のケーキ。かなりボリュームがあり食べきれるかしらと思ったけれど、美味しくて気付いたら全部食べちゃって、恐るべき私の胃袋。
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古い映画館の2階にあり、表には看板も出ていないまさに知る人ぞ知る隠れ家的カフェであるが、私の胃袋よりさらに恐るべきはニッポンのマスメディア。私たちが行ったとき、雑誌の撮影隊がパシャパシャとフラッシュを炊いて撮影中で、せっかくの素敵な雰囲気が台無しでちょっとがっかり。
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Le Pre Verre : 8 rue Thenard 75005 Paris
地下鉄:Maubert-mutualite

Salon du Pantheon : 場所はナイショ?! サンミッシェル大通りからパンテオンに向かう通りを左に入った横丁に面している。
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by MadameSanma | 2008-07-24 15:26 | パリ

北斎展

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ギメ東洋美術館で、葛飾北斎展。写真は「百物語」から。有名な富嶽三十六景や多数の春画も。フランスの芸術家にも影響を与えた北斎は、フランス人にも人気があり、入り口には長蛇の列。テレビの解説者によれば「北斎は、死後、日本では忘れれていたが、フランス人がその価値を再発見した」そうな。今年は、1858年に日仏修交通商条約が結ばれ、フランスと日本の交流が本格的に始まって150年周年ということで、それを記念しての展覧会。

ちなみにギメ美術館での私のお気に入りは、このちょっとハンサム♪なガンダーラの菩薩さま。
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by MadameSanma | 2008-07-23 15:01 | パリ