カテゴリ:パリからの旅( 76 )

カルカッソンヌ:ミディ運河

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東京から実家の母が遊びに来たので、一緒に南仏のカルカッソンヌに行った。

パリのモンパルナス駅からTGVでトゥールーズかモンペリエ経由で約6時間の列車の旅。でも、TGVは新幹線より振動が少ないので、それほど疲れない。窓際のランプがお洒落でしょ?

カルカッソンヌには2つの世界遺産がある。シテと呼ばれるヨーロッパ最大の中世城壁都市と、17世紀に作られたミディ運河。駅を降りると、すぐ目の前が運河クルーズの乗り場なので、まずミディ運河を観光することにした。
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ミディ運河は、17世紀に、貨物輸送のために、地中海と大西洋を結んで作られた全長240キロに及ぶ運河である。当時、地中海と大西洋の間の航路はジブラルタル海峡を通らなければならず、遠い上に海峡の通行料が高く、しかも海賊が横行し危険だったことから、ピエール・ポール・リケという人物が私財をなげうって建設に着手したが、本人は運河の完成前に亡くなってしまったそうな。カルカッソンヌはその運河の通り道にあたる。
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運河の周りにはたくさんのプラタナスや糸杉などの木が植えられ、川面に緑の影が映り、とてものどかな雰囲気。両岸には遊歩道があり、ハイキングしながら観光することもできる。
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カモの赤ちゃんたちのお出迎え。
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運河上には、橋や水道橋や閘門などの数多くの構造物が作られており、それらが芸術作品とみなされ、運河全体がユネスコの世界遺産に登録された。下の橋は最近のものだが、運河上でもっとも高い橋。
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カルカッソンヌ周辺での見所の一つが、閘門。大きな標高差を船で通過するためのシステムだが、実際に体験するのは私も初めてで、ちょっとドキドキ。
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まず下流側の水門が開くと、中が溜池のようになっている。
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その中に船が入ると、水門が閉まり、上流側の水門から水が溜池に注ぎ込まれる。
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そして溜池の水位が上流側と同じになると、上流側の水門が開き、船は再び進み始める。
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反対に上流から下流に向かうには、上流側の水門が閉まった後、下流側の水門から水を放出して、溜池の水位が下流と同じになったら、下流側の水門が開いて、船が進むというわけ。水位の変化とともに、船もプカプカと上がったり下がったりする感覚は、なんとなく不思議。

1回の閘門で3メートルくらいの高低差をカバーする。
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ミディ運河沿いには、8段階の閘門を経て進む場所もあるそうだ。今では、水門は鉄製でモーターで動くが、17世紀に作られた当時は、木製の水門を人力で動かしていたというから、すごい。

マッチョな船頭さん。でも船を操縦するより、ソニーのカメラで撮影するほうが忙しかったみたい。
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ちょっと面白い経験だった。
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by MadameSanma | 2007-06-16 06:46 | パリからの旅

ディエップ

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日曜日はさらに遠出して、大西洋岸の英仏海峡に面するディエップという港町に出かけた。パリのサンラザール駅から直通電車で2時間半。

バイキングの時代にさかのぼる古い港町であるが、ノルマンディー上陸作戦以前にチャーチルがフランス上陸をこころみて失敗、カナダ軍を中心に大勢の戦死者を出したことでも有名。

駅のすぐそばがもうヨットハーバーで、ヨットハーバーに沿って、シーフードのレストランが並んでいる。到着した時点でもう11時半だったので、さっそくお昼。オードブルの海鮮盛り合わせ。エビが美味しい!
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メインはエイのクリームソース。エイは日本では珍しいけれど、ノルマンディー地方ではよく出てくる魚。またこのあたりは酪農地帯でもあるので、クリームを使った料理も名物。コクがあるのにしつこくないクリームソースが、白身の魚にぴったり。
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お腹がいっぱいになったところで海岸を散歩。ディエップの海岸は砂浜ではなく砂利。でも、晴れているのに、不思議なことに霧が出てきた。
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海から陸に上がってきた霧のせいで、海に突き出した堤防もあっという間に先がみえなくなった。
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これが英仏海峡名物の霧なのかと思っていたら、突然、大きな汽笛が聞こえ、霧の中からまるで幽霊船のように現れたのが、ディエップとイギリスのニューヘブンを結ぶ強大なフェリー。
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霧の中でみると、すごい迫力である。

せっかく晴れているのに、英仏海峡が見渡せないのは残念だけど、それでも、この霧の中、海岸では、優雅に読書している人や、早くも水着になって日光浴している人もいる。
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稀典も、初めて見る大西洋をバックにポーズ。「下田の海とあんまり変わんないね」by稀典
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こうした港町には必ずある港を見下ろす断崖絶壁に立つ教会。内部の壁は、海で遭難した夫や息子を追悼するプレートでびっしり埋め尽くされていた。
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古い港町なので、街中には古い建物があちこち残っている。
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壁にマリア像を埋め込んだ建物がいくつかあったのが印象的。
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窓ガラス越しに見えるイルカの模様のカーテンが、海辺の町らしくて可愛い。
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土曜日、日曜日とたっぷりお散歩した稀典は、帰りの電車の中で大あくび。
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おやすみなさいZZZ・・・。
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パリ・St.Lazare駅からDieppe行き直通か、Rouenで乗り換え。
ディエップ観光局
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by MadameSanma | 2007-06-04 23:43 | パリからの旅

ラシーヌの道

半月に及ぶ長い出張からムッシュが帰ってきてはじめての週末、ちょっと遠出して、パリの南の郊外にある「ラシーヌの道」というハイキングルートを歩いてみた。

ラシーヌは17世紀のフランスの偉大な悲劇作家であるが、幼いとき両親を亡くし、子供時代をポールロワイヤルという修道院で過ごした。大人になって一時期、修道院から5キロほどの所にあるマドレーヌ城に滞在し、その間に城と修道院の間を散歩しながら詩作にふけったことから、その道が「ラシーヌの道」と名づけれているそうな。

パリから45分ほど郊外線にのって、まずサン・レミー・レ・シュヴルーズへ。駅を降りるとすぐ牛が草を食む牧草地が広がるのどかな町。稀典も久しぶりに嗅ぐ牧場の匂いに興奮。
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牧場沿いに歩いて30分ほどのところに、マドレーヌ城のあるシュヴルーズの町がある。9世紀にさかのぼる起源を持つ古い町で、きれいな小川と、小川沿いに昔の洗濯場、古い教会がある。
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マドレーヌ城へ向かう「ラシーヌの道」の始まりの標識。
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マドレーヌ城。
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城内の見学は午後2時からで、私たちが行った時はまだ閉まっていたので、残念ながら見学はパスして、ポールロワイヤルへ向かう。
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多少登り下りはあるものの、林や牧草地を抜ける気持ちの良い道で、久しぶりのハイキング。このところパリはお天気が悪かったが、今日は暑すぎず涼しすぎずのちょうど良い気候に、稀典の足取りも快調。
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牧草地には山羊や牛や馬がいて、みんな、のんびりと日向ぼっこしている。
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あまり標識が整備されていないので何度か迷い、2時間以上かかってやっとたどり着いたら、なんと修道院はただいま閉鎖中で見学できなかった。がっかり。もっとも修道院そのものは廃墟となり朽ち果てて、その跡しかのこっていないらしい。柵の隙間から雰囲気だけパチリ。
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その後、近くにあるはずのレストランを探してまた迷い、やっとたどり着いたら、もう閉店の時間で食べられず、しかたなくパリまで戻って、中華街で遅めの昼食。注文したのは焼鴨飯。お腹がすいていたので、写真を撮るのを忘れて一口食べちゃった。
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今日は、全体的にちょっとついていない日だったが、でも家族一緒に気持ちよいハイキングができたから、良しとしましょう。
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「僕は、いっぱいお散歩できたので、満足だよ」by稀典

RER郊外線B4線でSt.Remy-les-chevreuse駅下車。
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by MadameSanma | 2007-06-03 04:30 | パリからの旅

5月21日 モンサンミッシェル

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世界遺産のモンサンミッシェル。8世紀に、近くに住む司教が夢の中で大天使聖ミカエルのお告げを聞いて、海にそびえる島の頂上に修道院を建てたのが始まりで、以後、4世紀をかけて、今の姿になったそうな。

ここはもう英仏海峡に面したノルマンディー地方。、パリからバスで行きだけで4時間かかる。いくら眠っても、まだ着かない。でも途中の景色は、見渡す限りの牧草地や畑で、まるで北海道のよう。

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ここを訪れるのもほぼ25年ぶり。島を囲む城壁を入るとすぐのメインストリートは、いわゆる門前町で、おみやげ物屋さんやレストラン、ホテルが並んでいる。

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モンサンミッシェルに行ったら、まず食べなくてはいけないのが、名物のオムレツ。もともとはこの看板に描かれた旅籠の女主人のプーラールおばさんが、巡礼者のために栄養のある料理を提供しようとして作った料理。
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10分間あわ立ててから焼くというオムレツは、とってもフカフカだけど、とっても薄味。多分、食べた人はみんなちょっとがっかりすると思うけれど、でも、ここに来た以上は食べずにはいられない。
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修道院の見学は、まず標高80メートルの山の頂上まで登って、最上階にある修道院付きの教会から始まる。
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大天使ミカエルの像。天使の軍団長で、手にした秤で、最後の審判をつかさどるそうな。
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祈りと瞑想の場の回廊。
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大食堂。1人の僧侶が聖書を読むのを聞きながら、沈黙のうちに食事が行われた。
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このほか、王侯貴族を迎える迎賓の間や、僧侶たちの納骨堂、礼拝堂などがある。

とにかく日本人観光客の多いこと。奇遇なことに、日本での知り合いにばったり会ってしまった。

岸壁からの海の眺め。島の入り口には、今日の干潮と満潮の時間が記されている。
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入り口で見守る聖母像
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ここで買うサブレやクッキーは美味しくて可愛い缶に入っているので日本へのおみやげには最適。
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by MadameSanma | 2007-05-21 00:08 | パリからの旅

5月19日 ロンドンでお茶を

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日本から来た友達と、ユーロスターに乗ってアフタヌーン・ティーを楽しみに日帰りでロンドンへ行った・・・と書くと、普通はリッチマダムの優雅なお話だが、私たちが主役では、優雅な旅になるはずがないと思ったあなた、あなたは正しい。

ユーロスターに乗れば、パリ・ロンドン間はたったの2時間40分。東京・京都並みの近さである。しかもイギリスとフランスには1時間の時差があるので、8時過ぎにパリの北駅を出るユーロスーターに乗れば、10時にはロンドンのウォータールー駅に到着。一日たっぷり遊んで日帰りで帰ってこられる。ただし、電車とはいえ、一応外国旅行なので、駅でパスポート・チェックもあるし、免税店もある。
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しかも、ちょっと気張って食事つきの1等車に乗ったら、ちゃんとスチュワーデスやパーサーがいて、飲み物のサービスはしてくれるわ、朝ご飯も、冷たい料理と暖かい料理が選べて、まるで飛行機のよう。
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実は、サンマはTGVに乗るのは今回が初めて。はっきり言って、乗り心地だけなら、新幹線よりTGVの方がずっと快適だった。静かだし、振動も少ないし、おかげで、トンネルを抜けたらそこはイギリスだったという写真を撮るつもりが、つい眠ってしまい、目覚めたらそこはイギリスだった。

ロンドンに着くと、まず、乗り降り自由の観光バスの一日券を手に、ロンドン市内の名所をひとおとり見て回る。タワーブリッジ、ロンドン塔。
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こちらはビッグベン。そういえば、ロンドン市内は時計がやたら多かった。ジェントルマンたるもの、時間には正確であれということなのだろうか。
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名前を忘れちゃったが、何かの記念碑の前のスフィンクスの像に抱かれて昼寝するオジサン。
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その後、バッキンガム宮殿前で、衛兵の交代を見学。お約束どおりのロンドン観光。
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ちょっとカルチャー気分もというわけで、美術工芸品の宝庫ヴィクトリア・アルバート博物館で中世美術を見学。
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そしてついに、本日のメインイベントのアフタヌーン・ティーのお時間。事前に予約している間がなかったので、有名ホテルのティールームはあきらめて、紅茶で有名なデパートのハロッズのティールームへ。
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ハロッズは老舗の高級デパートなので、ガイドブックによれば、入り口で服装チェックがあり、ジーンズやリュックサックは入店禁止と書いてあったが、確かに入り口に警備員がいたものの、さすがにジーンズは大丈夫。ただし、リュックを背負っていた人は、手に持つようにと注意されていた。
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ハロッズのティールームは、デパートとはいえ、シャンデリアが輝き、ピアノの生演奏もあり、さすがに三越の特選食堂よりはるかに優雅な雰囲気で、店員さんの対応も親切。紅茶は7種類の中から選べる。
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やってきました、お待ちかねの「美味しいもの三段重ね」。
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サンドイッチの中身は、キュウリ、サーモン、ハム、トマト、タマゴ。それぞれ使っているパンも違って、なかなか美味しい。ちょうどサンドイッチを食べ終わったところへ、お姉さんがやってきて、「サンドイッチのお代わりはいかが」と言うので、ついお願いしてしまった。アフタヌーン・ティーって、食べ放題なのね。これですっかりいつものビュッフェの気分になってくつろいでしまった私たち、そのあとのスコーンやケーキをタラフクいただいて、ハッと気付いたら、帰りのユーロスターの時間が迫っていた。
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あわててティールームをあとにしたものの、ついハロッズ・グッズ売り場を覗いたりしてしまったので、駅に行くバスに乗り遅れ、次のバスは15分待たないと来ない。いっそタクシーに乗ろと思って財布を見たら、地下鉄に乗るお金も、もうなかった。バスの一日券を持っていたので、安心して使い切ってしまったのだった。しかも、そのバスは駅には行かないので、途中でのりかえなければならない。いやーん、これじゃ間に合わない、どうしよう!

でも、どうしうようもないので、そのまま待って、やってきたバスに乗ったが、道が混んでいて、もう絶対に間に合わない。そこで、この歳で泣き落としが効くとは思わなかったけど、ものは試しで運転手さんに泣きついてみたら、なんと! その運転手さん、ちょうどそこが終点だったので、他の客を降ろしたあと、私たちを乗せて駅の側まで連れて行ってくれた。きゃー、なんて優しいの!!! 降りるとき、思わず「アイ・ラブ・ユー」と叫んでしまったサンマであった。

おかげで余裕で駅に到着。よく見たら、私たちが乗るユーロスターは最終便だったので、乗り遅れたら、日帰りのはずがロンドン一泊になるところだった。やれやれ、一時はどうなることかと思ったわ。まあたとえお泊りでも、それはそれで楽しかったかもしれないけど。
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by MadameSanma | 2007-05-19 02:36 | パリからの旅

5月6日 オルレアンの中世市場

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パリから電車で1時間10分のオルレアンで開かれている中世市に行ってきた。

オルレアンは、100年戦争の時に、イギリス軍に包囲されたところを、神のお告げを聞いたジャンヌ・ダルクによって救われた町。ゆえにジャンヌ・ダルクの町として有名で、5月初旬にジャンヌ・ダルク祭りが行われる。ジャンヌに扮した女性を先頭にした時代行列や光と音のスペクタクルなどのイベントが行われるが、私が行ったときには、修道院の中庭のようなところで、中世の市を模して、中世の衣装を着た人々による市場が開かれていた。
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チーズ、ソーセージ、お菓子、ハチミツなど手作りの地元の特産を売る店のほか、煮込み料理や炭焼きのソーセージなどの食べ物を売る屋台が並ぶ。あたりは美味しそうな匂いでいっぱい。さて、どれを食べようかな♪
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中世の決闘シーンや、鍛冶屋、手工業、ダンスなどの見世物も色々。
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それにしても、大人も子供も、みんな、実によく中世の衣装が似合っていて、まるで映画のワンシーンに紛れ込んだような気がした。
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というわけで、中世市での収穫は
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左から、昔ながらの手作りの燻製肉、サラミ、鹿とカシスのパテ、パン・デピス(ハチミツとスパイスの入ったカステラのようなお菓子)、昔風のマカロン

パリ・オステリッツ駅からTours行きのSNCFで、Orlean下車
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by MadameSanma | 2007-05-06 04:52 | パリからの旅